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福岡の中小企業支援コンサルタント・社会保険を無視する人を待ち受けるひどい格差

社会保険を無視する人を待ち受けるひどい格差

従来の枠組みを塗り替えた「コロナ特例の給付金」

例えば、国民1人一律10万円の特別定額給付金は、世帯主の口座に家族全員分の給付金が支払われるという仕組みですが、配偶者からの暴力(DV)などを理由に避難している方については、世帯主でなくとも給付金を受けられる配慮がされました。

過去の日本の「家」制度から考えると、「世帯」という枠組みを外して「個人」に焦点を当てようという変化を感じます。

雇用調整助成金についても、会社から休業手当が支払われない休業者に対しても国が直接支援金を給付する制度を新設しました。

これも「会社」という枠組みから外れた対応と考えます。
持続化給付金もしかりで、当初は事業所得が激減した個人事業主に対し最大100万円が給付される仕組みでしたが、給与所得や雑所得として確定申告しているために給付されない個人事業主(非常勤講師やフリーライター、ミュージシャンなど)も多いことがわかり、制度を見直すことになりました。

従来の「個人事業主」の枠組みを時代が塗り替えたといえるでしょう。

筆者は、政府が時代に合わせた給付金対策に乗り出す姿勢を示していること、世論も多様な「個人」の状況を重視しようとしていることは非常によいと感じています。

ただ、ひるがえって「個人」の姿勢を見ると、相変わらず枠組みに頼りきりのように映ります。

結果、自分で情報を積極的に取りにいかない方は取り残されるのではないかという危機感も感じています。

例えば、雇用調整助成金は「雇用保険」からの給付です。

会社は、人を雇えば、事業規模を問わず雇用保険に加入しなければならないのですから、すべての「雇われている方」は働き方の要件を満たせば雇用保険被保険者であるはずです。

筆者はオンラインセミナーなどでこの制度について説明することがありますが、その際、必ずといっていいほど「雇用保険に加入していなかったのですが、何か助成が受けられる方法はないでしょうか」といった質問が出ます。

事業主に聞くと、「小さな事業所なので雇用保険には入らなくてもよいと思っていた」とか「何となく手続きを先送りにしてきた」などという言葉が出てきて信じられない気持ちになりますが、一方で雇われているほうも「雇用保険に入っていないことに疑問を抱かなかった」とか「社会保険の知識がなく、むしろ社会保険料を支払わなくてラッキー」などという方がいるのです。

さすがに健康保険に入っていない方は少ないと思いますが、会社員の健康保険(健保)と自営業などの国民健康保険(国保)では給付に違いがあることさえ知らないという方もいます。

そうした方は、筆者が「コロナ対策の特例として国民健康保険でも傷病手当金が受けられるようになりました」と伝えても、まったくピンとこないという顔をします。

健保」と「国保」の間に横たわる格差

国民健康保険に加入する方は案外多く、「健康保険組合連合会」のウェブサイトを見ると、会社員が加入する健保組合の加入者が約2900万人、協会けんぽが約3850万人、公務員が加入する各種共済組合が約900万人、国民健康保険が約3500万人という分布になっています。

それぞれの医療保険制度は保険料の負担の方法や財政状況なども異なるので、単純比較はできませんが、仮に協会けんぽを中小企業に勤める方が加入する医療保険、国民健康保険はさらに小さい事業所に勤める方が加入する医療保険と定義すると、どちらも「雇われている人」の保険なのに、勤め先の規模によって状態がまったく異なることが明白になります。

一方は健康保険に加入して保険料の負担は事業主と折半、他方は国民健康保険なので事業主負担の仕組みがありません。

また健康保険には傷病手当金がありますが、国民健康保険には今回のコロナ特例を除けば傷病手当はありません。

また健康保険被保険者は出産手当金が受けられますが、国民健康保険にはそのような手当はありません。

小さな事業所に勤めていても要件を満たしていれば雇用保険に加入できますが、雇用主の事情で雇用保険に加入できていなければ、万が一失業しても失業手当はありませんし、育児休業給付や介護休業給付もありません。

こうした社会保障の格差を、「たまたま勤め先が違ったから」という理由で受け入れてよいのでしょうか? 「社会保険料の負担がない」のは本当にラッキーなのでしょうか? 

不本意ながら正社員になれずにいる方が社会保険に入れないというのは、「仕方がない」ことなのでしょうか。

コロナ特例として認められる国民健康保険での傷病手当金は「雇われている人」が対象で、「雇っている人」は対象になりません。

そのため、もし飲食店の店主などがコロナに感染すれば、売り上げが激減するうえに傷病手当金もない、廃業したところで保障もない、という状態に陥ります。

コロナという見えない感染リスクは、すべての人に等しく襲ってきます。健康上のリスクについては、筆者は専門家ではないので何とも言えませんが、経済的リスクに対するセーフティーネットが異なっているということは、多様化する現代の日本においては大きな課題なのではと思うのです。

「税と社会保障」の知識がますます必要になる

あえて「枠組み」から外れ、仕事をしたり暮らしたりしている「個人」もいます。気になるのは、そうした方たちに対して、時々厳しい言葉が投げつけられることです。

例えば前述の持続化給付金について、筆者がオンラインセミナーなどで「報酬を給与として受け取っていた個人事業主が給付を受けられないという問題も浮上している」と話したとき、「これまで給与所得控除を受けていたのだから、今売り上げが落ちて厳しいからといって泣き言をいうのはお門違いだ」といった指摘が返ってきました。

確かに、給与であれば、給与所得控除というみなし経費が最低でも年間65万円認められます。

給与所得控除を領収書不要の経費と考えると、指摘は理解できます。

しかし、だからといって、コロナ禍で売り上げがなくなったという方たちに手を差し伸べないというのは、どうなのでしょうか。

「枠組み」に寄りかかってきたような個人事業主の中には、コロナ禍で仕事がなくなり、いざ給付金申請の段になって初めて、報酬を給与として受け取っていたと知った方もいました。

税務署への届け出が非常に稚拙で、納税意識の低い方もいました。

国の制度は基本的に「枠組み」ありきで制定されています。

したがって、多様な生き方を選ぶ場合、「枠組み」をしっかり理解していないと、外れたときに不利益を被ることがあります。

それは、自分が望んで多様な生き方を選んだわけではなく、選ばざるをえなかった人も同様です。

税金は英語でTAXですが、その語源はTICKETと同じで入場券の意味なのだそうです。

社会保険料は支払いを義務化させることにより、罪悪感なく堂々と「権利」として給付が受けられるようにする配慮があるという話も聞いたことがあります。

多様性が認められることはよいことですが、それに伴い、自分自身の社会との関わり方、端的にいえば「税と社会保障」についての知識をそれぞれがしっかりと持つことが、これからはますます必要になるのではないかと感じています。

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