【福岡/北九州市/キャリアコンサルタント】3.コーチングの要素
コーチングができる人材を育てるには、まずコーチングがどのような要素から成り立っているのかを知る必要があります。ここでは、コーチングを構成する要素について解説します。
コミュニケーション
コーチングを行ううえで前提となるのが、コーチングをする人とされる人との信頼関係です。信頼関係ができていないままコーチングをしても、警戒心や緊張感を拭えず、十分な効果を得ることはできません。そのため、コーチングをする人は相手に合わせて会話をするペーシングスキル、安心感を与える振る舞い、場を和ませるアイスブレイクなどのコミュニケーションスキルが必要となります。
質問
コーチングがティーチングと異なる点の一つに、質問スキルの有無があります。質問スキルとは、質問を繰り返しながら相手に気づきを与えることです。質問をすることで、相手が自ら考え答えを導き出すよう自発性を育てていきます。
傾聴
傾聴も、ティーチングとコーチングを異なるものにしている要素の一つです。傾聴とは、相手の言うことに耳を傾けること。通常のコミュニケーションでは、お互いの意見や価値観を言い合うことで理解を深めていきますが、傾聴では自分の価値観で判断せず、聞き役に徹します。相手が何を伝えたいのか、それはなぜなのかを受け止める姿勢が求められます。
承認
コーチングでは、相手の自主性を引き出すことを目的の一つとしています。そのために大事な要素が「承認」です。相手が行った努力や行動、成長の一つひとつを承認することで、次の行動を促す効果を得られます。また、相手との良好な関係を築くうえでも重要なスキルです。
提案
コーチングでは相手の自発性を促すため、強制力を持った指導は行いません。ただし、提案という形で新たな気づきを促したり、発想の転換をはかったりすることは重要な要素です。自分の意見を押しつけないよう注意し、相手が受け入れるかどうか反応を見ながらコミュニケーションをとっていきます。