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【福岡/北九州/働き方キャリア相談】中小のジョブ型雇用導入の秘訣は 目標は過程重視

【福岡/北九州/働き方キャリア相談】中小のジョブ型雇用導入の秘訣は 目標は過程重視

仕事の専門性や成果に応じた給与などを柱としたジョブ型雇用を取り入れる企業が出ている。中小企業でも選択肢の一つだが、導入にはハードルが高い。マーサージャパンの白井正人取締役らと大槻経営労務管理事務所の武沢健太郎社会保険労務士の協力を得て、中小企業がジョブ型雇用を導入する際の注意点を架空の企業のストーリーに沿ってまとめた。

自動車部品メーカーの千代田部品はコロナ禍で受注が減少。「脱自動車」を目指す新事業として、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」センサーの開発に乗り出した。初めてITエンジニア数人を採用するのに合わせ人事評価もジョブ型に改めることにしたが、制度設計の方法が分からず丸の内コンサルティングを訪れた。

■兼務避けられない場合は副次業務も報酬反映を

社長「ジョブ型雇用を導入するには何から始めればよいでしょうか」

アドバイザー「まず会社の業務を見える化し分析していきます。従業員ごとの業務内容や目指す成果、報酬の水準を書き込んだ職務記述書を作成しましょう」

「注意点はあまり細かくしすぎないこと。職種と階層を5段階ずつに分け、それを掛け合わせた25マスの分類表で考えるのがよいでしょう。横軸に職種を置き営業や開発、生産など5種類、縦軸に部長や課長、一般社員まで5段階に分けます。IoTセンサーを始めるとのことですが、新しい会社の姿から必要な職種も入れましょう」

「大手企業ではこの25マス全てに職務記述書を作成しますが、中小の場合は全ては必要ありません。新製品の開発などまず重視する部門の上位の役職のみ詳細を記述します」

社長「複数の製造工程をこなす『多能工』や、生産管理と総務を兼務しているようなベテランもいます」

アドバイザー「技能職は細かな定義が難しいため、熟練度合いに応じてマスに振り分けていくとよいでしょう。ジョブ型ではかけ離れた業務の兼任はおすすめできません。兼任の解消を目指すか、やむを得ない場合は主な業務について振り分けた上で副次的な業務も報酬に反映するようにしましょう」

社長は人事改革に着手したが、職務記述書に基づく評価を巡って課題が浮上。再び丸の内コンサルを訪れた。

社長「記述書を総務部と一緒に作ったはいいものの、正当に評価できる人がいません」

アドバイザー「社労士事務所に相談してみましょう。社内への聞き取りによる分析や評価に関する就業規則の改定を頼めます。制度設計後でもよいので顧問契約を結ぶのが手です」

 

■優秀な社員には昇進の機会を積極的に

社長「これまで年功序列でしたが、業務を切り分けた後、給与を引き下げざるを得ない社員も出てきました」

アドバイザー「そうした社員が出るのは当然ですが、給料を下げるとしても年間数%以内に抑えるようにしましょう。古参社員の反発がある場合は、数年の移行期間を設けるのも一つのやり方です」

「社内での平等性にこだわりすぎないことです。例えば、部長は皆同じ給料にするといった方針を掲げてしまうと、部門ごとの成果を反映できません。ジョブ型は柔軟に転職や中途採用することが前提の仕組み。従業員は専門性を高めて転職しやすくなります。同業他社の待遇を見極めながら報酬を決めなければ人材が流出するリスクが高まります」

社長「報酬は目標の達成度合いで決まるかと思いますが、そもそも弊社では社員一人ひとりが記述して目標設定したことがありません」

アドバイザー「各社員は管理職と1年間の目標を設定し、月ごとに進捗確認の面談をするようにしましょう。目標は結果よりも過程を重視するのがポイント。『新商品を2件開発する』など成果だけでなく、『商品に必要な技術を持つ協業先を探す』など成果を出すためのプロセスに関する目標を定めましょう」

「ジョブ型の場合は時間管理も重要。これまでは成果を出すための残業は許されたかもしれませんが、ジョブ型の評価軸は時間ではなく職務です」

「4月から働き方改革関連法が中小企業にも適用されました。残業は2カ月から6カ月間の平均を80時間未満に抑える必要があり、会社が罰せられる恐れがあります。タイムカードによるアナログ管理では実態が分かりません。個人のスマートフォンや自宅のパソコンからでも入力や確認ができるクラウド型の勤怠管理システムへの変更をおすすめします」

導入から1年、IoTセンサーの生産に入ったが社長の悩みは尽きない。

社長「生産性が上がる人と上がらない人との差が出てきました」

アドバイザー「成果を上げている人には昇進や新しい仕事の機会を与えていく必要があります。中小はもともと大手と比べて転職など人材の出入りが多いため、ジョブ型と相性の良い面があります。優秀な人には新たな機会を与えることがつなぎ留めになります」

「成果が低い人向けの改善プログラムも整備しましょう。成果の高い社員をモデルにします。上司と人事部で3~6カ月面談して改善を図り、人材を底上げしていきましょう」

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