スタッフブログ
blog

【福岡/北九州/経営戦略】三菱、創業150年の憂鬱 取り戻せるか進取の気性

【福岡/北九州/経営戦略】三菱、創業150年の憂鬱 取り戻せるか進取の気性

1877年(明治10年)ころの三菱幹部、岩崎彌太郎は前列左から2人目(三菱資料館提供)

土佐藩の岩崎彌太郎が監督し、海運業を営む九十九(つくも)商会が設立されたのは、明治3年の閏(うるう)10月(1870年12月)。それから150年が経過した。三菱グループは日本に君臨し、世界に飛躍したが、足元では危機の沸点が迫りつつある。明治以来の繁栄を21世紀も継続できるか、新たな時代にのみ込まれてレガシー(遺産)集団に成り下がるか。今後10年が勝負の分かれ目である。

キリンホールディングスは今月6日、初の試みである「R&D DAY」を帝国ホテル(東京・千代田区)で開いた。コロナ禍でもあえてリアルのイベントを開催。数十人の記者やアナリストが参集し、この催しにかける磯崎功典社長の熱意を浮かび上がらせた。

この日の主役は、免疫細胞を活性化する「プラズマ乳酸菌」。キリンの誇るこの菌は外部からの注目度も高く、他企業からも提携や原料供給の要望が相次いでいる。

磯崎社長は「サプリメントなどの自社商品や外販を通じて2027年には売上高500億円をめざす。これは堅めの数字だが、それでも従来予想の2倍だ」と表明。コロナ危機でウイルス撃退のための免疫機能への関心が高まっているこの機をとらえ、一気に攻勢をかけると宣言した。

キリンは三菱グループの主要構成員だが、例外的な存在でもある。御三家の三菱重工業、三菱UFJ銀行、三菱商事など多くの有力メンバーが社名に「三菱」を冠するのに対し、キリンは歴史的な経緯もあって日本郵船などと並ぶ「非冠称企業」のひとつだ。

一般消費者を相手に商売する点でもユニークな存在。盟主の三菱重工はじめグループ企業の多くがいわゆるBtoB事業を主軸に発展してきたのとは対照的だ。

キリンと三菱グループ各社、PBRで明暗

その異端児キリンと三菱グループ他社との間で明暗が分かれている。その象徴が株価純資産倍率(PBR)の数字だ。

三菱系26社の会長・社長で構成する金曜会には内部に一定の序列があり、トップは重工、銀行、商事の御三家。それに続くのが三菱電機やAGCなどの世話人会メンバーの10社で、キリンもそのひとつだ。上位13社のうち、三菱UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行は三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)の100%子会社で、明治安田生命保険は非上場だ。

上場している11銘柄を6日当日の終値ベースで比べると、株価純資産倍率(PBR)が2倍を超えているのはただ1社キリン(2.05倍)しかなく、1倍超えも三菱電機(1.28倍)、三菱地所(1.25倍)、東京海上ホールディングス(1.00倍)にとどまる。

残る7銘柄は三菱UFJFGの0.34倍はじめ三菱マテリアルが0.54倍、三菱重工が0.69倍と低空飛行。ウォーレン・バフェット氏の投資で水準の切り上がった三菱商事株も0.72倍と、解散価値に遠く届かない状態が続いている。

株式市場は国内ビール事業の復調やファンケルへの出資、ヘルスケア戦略などキリンの描く「成長ストーリー」を好感する一方で、スリーダイヤ企業の多くは未来にわたって株主価値を創造するのではなく破壊する、と厳しい判断を下しているのだ。

三菱グループの主要上場企業の純利益の合算額は19年度までの10年間で約2倍になったが、トヨタ自動車は約10倍に伸びた。他社と比べても、「日本最強」を自負する企業集団の利益成長力は見劣りする。

つまずきの石は何か。過去数年を振り返れば、主要企業で様々な失策や誤算が続いたのは否めない。三菱重工では国産初の民間ジェット機「三菱スペースジェット」が開発遅延を繰り返し、ついにはコロナ禍という前代未聞の乱気流に突入した。

三菱自動車は数次の不祥事を経て日産ルノー連合傘下に入り、安息の地を得たかに思えたが、それもつかの間。ゴーン逮捕などで連合の前途は全くの視界不良だ。三菱マテリアルでも品質不正が発覚し、トップの振る舞いにも批判が及んだ。

長らく業界の稼ぎ頭だった三菱商事も今期は純利益で伊藤忠商事に首位の座を明け渡す可能性が出てきた。

三菱グループの沈滞は必然

だが、私見では今の沈滞は長期の足踏みの末に来るべくして来た必然的な現象とも見える。

三菱の150年は戦前・戦中の前半75年と戦後の75年にきれいに二分できるが、東京・湯島にある三菱史料館を訪ねて歴史を振り返ると、次々に新しいビジネスや技術に挑戦し、それをものにした前半75年に比べ、戦後は明らかに事業創造のペースが鈍っていることが実感できる。

自動車や家電といった戦後生まれの巨大市場では、トヨタやソニー、松下電器産業(現パナソニック)といった新興勢力に主導権を奪われた。その後に台頭した通信やネット、デジタル市場においては、三菱の存在感はさらに希薄だ。

グループ長老格の三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長は「当社も含めて三菱系の個々の企業が懸命に構造改革に取り組み、それぞれの市場で強力なポジションを維持しているのは評価してほしい」としながらも、「グループから新しい事業を生み出せていないのは、残念ながらその通りだ」と認める。

日本郵船の長澤仁志社長は「戦前は三菱本社の号令で有望な市場に経営資源を迅速に展開できたが、戦後は財閥解体で司令塔がなくなった」と指摘し、それがダイナミズム喪失の一因という見方を示した。

グループ全体が戦前生まれの「古い産業」に傾斜していることのリスクの一つが環境問題だ。三菱各社の事業を見ると、二酸化炭素(CO2)多排出型のビジネスが目立つのだ。

三菱ケミカルやマテリアルは生産プロセスで、多量のCO2を排出する。重工の手掛ける火力タービンや商事の扱う原料炭、鉄鉱石なども使用過程で温暖化ガスが大量発生する。郵船の貨物船も化石燃料を燃やさないとそもそも航行できない。

小林会長は「環境問題は最重要の課題で、目を背けるわけにはいかない。今後10年でこの問題の解決にめどをつけたい」と覚悟を表明した。

三菱史料館には創業から日の浅い1877年ごろに撮られた1枚の写真が残されている。創業者の彌太郎と当時の三菱幹部7人の集合写真だ。

後列右端は慶応義塾の教師から三菱に転じ、複式簿記の導入など近代経営の基礎を固めた荘田平五郎氏、前列右端の外国人はデンマークから招いた鉱山技師のクレブス氏だ。当時の三菱は全社員1700人のうち、約400人が外国人で、彼らから技術や航行術などを学習したという。

エリート集団を形成する今の三菱グループは自前主義に傾き、開放性よりもむしろ排他性が強いように見えるが、それでは閉塞を打ち破れない。創業当時の進取の気性を取り戻すことが、名門復活の第一歩だろう。

福岡県 北九州市 飯塚市 直方市 飯塚市 宮若市 田川市等の筑豊地区 下関市 キャリアカウンセラー キャリア研修 中小企業支援 研修講師 部下育成 セルフキャリアドック メンタル不調予防 キャリアコンサルタント 女性活躍推進コンサルタント 女性活躍 組織改革 離職防止 苅田町 行橋市等の京築地方 福岡市 粕屋郡 心理カウンセリング セラピスト NLPマスタープラクティショナー SPトランプインストラクター キャリア教育 東京都 TAカウンセラー 交流分析 エゴグラム実施 メンタルヘルス キャリアコンサルタント試験対策 キャリコン試験対策 ファシリテータ 研修 パワハラ防止 心理カウンセラー キャリアコンサルタント福岡 転職カウンセラー ポジティブ心理学 就活 就職活動 大学生就職支援 高校生就職支援 転職支援 中高年就職支援 メンタルヘルス対策 人材育成 人財育成 ダイバーシティ 心理相談員 認定心理士

 

お問い合わせはお気軽に!

ご不明・ご不安な点など、
何でもお気軽にお問い合わせください。

TEL: 093-981-0244 093-981-0244
営業時間: 10:00~19:00 不定休(カレンダー参照)