コミュニケーションにはアサーション、非主張的自己表現、攻撃的自己表現の3つのスタイルがあります。
アサーションは「自他尊重の自己表現」、
非主張的は「自分を大切にしていない自己表現」、
攻撃的は「相手を大切にしない自己表現」
例えば、次の状況に出会ったとき、あなたはA、B、Cのどれに近いコミュニケーションをしているでしょうか。
「今日は、地元から出てきた友人と夕食する約束をしている。仕事も早く切り上げられそうなので、そろそろ退社しようと思っていたところ、上司から、『いま急に、部長から得意先に提出した資料に追加のデータが必要だと言われた。担当だったあなたに頼みたい。2時間もあればできると思うので、今日中に作ってくれないか』と頼まれました」
A:「はい、わかりました」
B:「急に言われても、無理です」
C:「急なんですね。実は今日は地元から出てきた友人と夕食をすることになっています。明日の朝まで待っていただけるよう部長に頼んでくださいませんか。間に合わせますので」
Aは非主張的自己表現です。
ビジネスの場面ではありがちな対応かもしれません。
「参ったな」と思いながら自分の事情も思いも伝えず、相手の事情を受け入れ、上司の指示に従っています。
この対応をするとその場は収まりますが、その後、友人に再び何と言おうかと悩むことになります。
上司に自分の事情を話して、話し合いによって解決できる可能性があるにもかかわらず、その試みをしていません。
非主張的な表現では、自分の思いを押さえて、相手を立てようとする傾向があります。
言いたいことを言わないで黙り、思いを伝えず相手の言うなりになり、伝わらないような言い方をして理解されないことにもなります。
それらは「自分は二の次」という姿勢と態度を示すことにもなっていきます。
この表現の個人的背景としては、自分の気持ち・考えが分かっていない(自己表現に慣れていないと考えをまとめることができない)、遠慮する(遠くから虜っても、配慮は通じない)、排除を怖れ、葛藤を回避して"No"を言えない、などの事情が考えられます。
また、「仕事を優先させるべき」「上司には従うべき」「相手に逆らうと嫌われる」「葛藤を起こすようなことをすると排除される」といった社会通念や会社の風土、制約、人間関係などにとらわれているかもしれません。
自分を犠牲にしてその場を収めようとしてはストレスを溜め、苛立ちが爆発して「キレる」ことにもなります。
責任感のある、能力の高い人が状況を収拾する仕事を負い続けた結果、「うつ」になり、休職や退職に追い込まれることもあります。
ビジネスの世界では部下や女性、非正規職員など他者の気持ちや状況を敏感に感じ取り、配慮することが得意な人々にありがちなのか非主張的自己表現です。
ナースや福祉職、サービス業、苦情処理担当者など、人々のケアや回復、もめごとの修復や解決にかかわる仕事をしている人々がバーンアウトしやすいのは、感情労働が勝るからです。
次回はB・Cについて、解説します。
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