自己理解の意義
進路や職業、あるいは将来のキャリアを合理的に選択し、それを実践していくには、その個人が、進路や職業、企業内のキャリア・ルートの内容を知り、選び、それを遂行していく主体である「自分自身」について、理解することがまず第一歩である。
また、カウンセラーやキャリアコンサルタントは、これらの個人が適切な自己理解ができるように助言・援助しなければならない。
個人が自分自身を理解するための諸活動が「自己理解」であり、カウンセラーやキャリアコンサルタントがその対象に応じて行うクライエントを理解することは自己理解を支援することである。
すなわち、自己理解とは、自分自身のあるがままを知る個人の行為である。
①自分自身を分析し、さらに統合するという手続きをとる。ここで分析とは、自分をいくつからの視点から見つめ、各視点ごとに観察された自分の特徴を描写することであり、統合とは、分析された自分の特徴をもう一度全体としてまとめて描写することによって、それまで漠然としていた自分の像が明らかになり、自分の言葉で説明できるようになる。
②自分を描写する言葉や方法は、客観的でなければならない。客観的とは、自分を描写する言葉や内容が、他人にも自分と同じように理解してもらえる性質を持っていることをいう。要するに、自分しか通じない言葉や内容であってはならない。
③自己理解には、自己の個性について知るだけでなく、自己と環境との関係、つまり、環境の中の自己について知ることも含まれる。学校や雇用・失業状況、企業の中のその個人の置かれた状況などの環境理解が自己理解を進め、また自己理解が環境の理解を促進する。
④自己理解は、包括的かつ継続的に行われなければならない。個人は、生涯の長い期間にわたって職業活動に従事し、キャリアを形成する。その間自己とキャリアとの関係は絶えず変化し、選択が繰り返される。
人と職業のマッチング
スーパーの職業的適合性
スーパーは「人と職業とのふさわしさを規定する条件」として「職業的適合性」という概念を提出している。
この分類に基づいて、キャリア・ガイダンスやキャリアコンサルティングの世界で多くの職業適性、性格、職業興味、価値観、態度などに関する各種のテスト、チェックリスト、検査、調査がアメリカなどで開発され、我が国にも導入されて、現在に至っている。
一般に「人と職業のマッチング」に関係する個人の自己理解に必要な要素としては、次のようなものが挙げられている。
❶潜在的な能力(職業適性など)
❷獲得された能力(専門知識、技術、技能など)
❸受けた教育・訓練
❹個人特性(適性、興味、パーソナリティ、価値観など)
❺余暇活動・その他の生活活動
❻個人をめぐる諸条件(企業の条件、家族環境、地域条件など)
などである。
福岡県・北九州市・飯塚市・直方市・飯塚市・宮若市・田川市等の筑豊地区のキャリアカウンセラー実施・キャリア研修・中小企業支援・研修講師・部下育成・メンタル不調予防・キャリアコンサルタント・女性活躍推進コンサルタント・女性活躍 研修講師 組織改革 離職防止・苅田町・行橋市等の京築地方 福岡市・粕屋郡・心理カウンセリング・セラピスト・NLPマスタープラクティショナー SPトランプインストラクター キャリア教育 東京都 TAカウンセラー 交流分析 エゴグラム実施
引用文献
キャリアコンサルティング理論と実際
木村 周 著
一般社団法人雇用問題研究会