職務満足に関するよく知られた理論には
マズローの欲求段階説、
マクレランドの達成動機説、
アルダーファーのERG理論、
ハーズバーグらの2要因理論、
ブルーム、ローラーらの期待理論、
アダムスの衡平理論、
ハックマンらの職務特性理論、
ハーシーとブランチャードの状況適合理論
などがある。
これらは、
❶職務満足をもたらすプロセスに重点を置くもの
(衡平理論、期待理論、職務特性理論、状況適合理論)
❷職務満足をもたらす要因に重点を置くもの
(欲求段階説、2要因説、ERG理論)
に分けることができる。
それぞれの中からキャリアに密接に関連するものを取り上げる。
職務満足のプロセスに関する理論のうち、ハックマンらは、職務属性がどのようなメカニズムで職務満足をもたらすかを明らかにした。彼らによれば、職務の中核的次元には、
①スキルの多様性
②課業の主体性
③課業の重要性
④自律性
⑤フィードバック
の5つあり、このうち①〜③が仕事の有意味感を、④が成果に対する責任を、⑤が仕事の把握感をもたらす。そして、このような心理状態が職務満足、仕事への動機づけ、仕事の達成感に結び付くことを実証的に明らかにした。
職務満足の要因に関する研究のうち、広く知られているものの1つは、ハーズバーグの理論である。それによれば、職務満足や不満足を規定する要因は2つで、1つは動機づけ要因で、満足感との関係が強く、仕事の達成感、成果の承認、仕事そのものの、責任、承認、成長の可能性である。他の1つは衛生要因で、不満足を規定するのもので、監督の仕方、会社の政策と経営、作業条件、賃金である。衛生要因な改善は人の不満足を減少させるが、職務満足は動機づけ要因の充足によって初めてもたらせるとした。
職務満足をキャリアと直接結び付けた研究もある。ホールらは、良い職業行動は満足をもたらすことを前提にして、心理的成功と失敗感に基礎を置いた組織キャリア開発モデルを提案した。
彼らによれば、
①自己概念、キャリア・コミットメント、自尊感情の増大は、適切なキャリア目標をもたらす。
②初職の職務評価、成功感が、その複数年のキャリア・コミットメント、職業的行動、成功を決める。
③ある地位から他の地位への移動は、その個人の自己概念、満足、及び仕事に対する態度の顕著な変化となって完成される。
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引用文献
キャリアコンサルティング理論と実際
木村 周 著
一般社団法人雇用問題研究会