スタッフブログ
blog

労働保険・社会保険に関する理解

1 労働者災害補償保険法

労災保険からの給付には、療養補償給付・休業補償給付・遺族補償給付・葬祭料・介護補償給付等がある。
保険料は、全額事業主が負担し、労働者の負担はない

昨今の過労死が増加していることに対応し、これを未然に防ぐことを目的として、「二次健康診断等給付」(法26条)という制度がある。
これは、労働安全衛生法66条の規定による健康診断のうち、直近の定期健康診断等においての結果、脳、虚血性心疾患を発症する危険性が高いと診断された人が、二次健康診断および医師等による特定健康指導を自己負担なしで受けられる制度である。

2 雇用保険法

雇用保険は原則として労働者を雇用するすべての事業に適用される。
この保険には、正社員として就職した場合だけでなく、アルバイトやパートとしての勤務であっても、勤務する日数や時間数によっては加入することができる。

①求職者給付
働く意思と能力がありながら再就職ができない状態の者(失業者)に対し、一定の期間について生活の安定を図るために支払う保険給付。
週所定労働時間の長短にかかわらず、法13条・14条により、原則として算定対象期間内に被保険者期間が通算して12か月以上(各月11日以上)であったときに、「基本手当」が支給される(ただし、倒産・解雇等によって離職した特定受給資格者ややむを得ない理由により離職した特定理由離職者の場合の要件は6か月(各月11日以上)となる)。
基本手当の支給日数は、退職理由などに応じて、90日間から330日間(障害者等就職困難者は150日から360日間)。
ただし、失業していることについて、4週間ごとに居住地を直轄する公共職業安定所長の認定を受ける必要がある。(法15条)

②就職促進給付
労働者が離職後、公共職業安定所より失業と認定され、求職の申込みをしている場合に再就職が決まり、さらに一定の要件を満たしたとき、就業促進手当として「就業手当」、「再就職手当」、「就業促進定着手当」、「常用就職支度手当」が支払われる。(法56条の3)。
これらの給付を受けるためには、早期に再就職をすることが要件となっている。
また、就職や公共職業訓練の受講のために、住居を変更したり、広域にわたり求職活動を行う場合において一定の要件を満たす場合には、「移転費」、「求職活動支援費」が支給される(法58条、59条)。

③教育訓練給付
在職中だけでなく失業期間中であっても、職業能力を向上させるための教育訓練を受けている場合、一定の要件を満たしていれば教育訓練給付金が支給される(法60条の2)。
具体的には、被保険者期間が3年以上の者には、教育訓練受講のために支払った費用の2割(上限10万円)が支給される制度(ただし初回に限っては被保険者期間1年以上で受給可能)。
専門実践教育訓練給付に関する新制度は10月施行なので11月受験の問題には出ることはないと思いますが・・・

④雇用継続給付
これには「高年齢雇用継続給付」「育児休業給付」「介護休業給付」がある。
「高年齢雇用継続給付」は60歳を過ぎた労働者の継続雇用促進のための給付で「基本給付金」と「再就職給付金」の2種類がある。
ともに、60歳以降65歳まで勤務する場合で、60歳到達時または離職時の賃金額と比較して60歳以降の賃金額が75%未満になった場合に、最大で60歳以降の賃金の15%が給付金として支給される制度
また、「育児休業給付」および「介護休業給付」は、育児・介護休業法に基づく休業を取得した労働者が、休業修了後も離職せず、引き続き雇用されることを目的とした制度。
原則として、育児休業中には休業開始時の賃金額の50%(休業開始から180日間については67%)が支給される。
介護休業給付金は、原則として、介護休業中には休業開始時賃金額の40%がその休業期間につき支給される。

3 健康保険法・国民健康保険

健康保険法は、民間企業で勤務する人たちのための医療制度で、「全国健康保険協会」が運営するものと「健康保険組合」が運営するものがある。(法4条)。
これに対して農業や自営業を営む人たちは、都道府県および市町村または国民健康保険が実施する「国民健康保険」に加入する(国保法5条、6条、19条)。
国民健康保険法には被扶養者という概念はなく、原則すべての者が被保険者となる。
健康保険は、法人に関しては強制適用になっており(健保法3条3項2号)、すべての会社で加入することが義務付けられている。
また、保険料は使用者と労働者が折半で負担する(健保上161条1項)。

4 介護保険法

「介護保険」は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等による被保険者の要介護状態または要介護状態となる恐れがある状態に関して、必要な保険給付を行う制度(法1条、2条)。
介護保険の保険者(制度の運営主体)は市町村(法3条)。65歳以上の者が第1号被保険者、40歳から65歳未満の医療保険加入者は第2号被保険者となる(法9条)。
被保険者は市町村から「要介護認定」あるいは「要支援認定」を受けて、介護に関する給付を受けることができる(法19条)。

5 年金制度について(国民年金法及び厚生年金保険法)

老齢に関する年金は、基本的には65歳から支給されることになる。(国年法26条、厚年法42条)。
ただし、1961(昭和36)年4月1日(女性については5年遅れ)までに生まれた方に対しては、65歳前であっても老齢厚生年金が支給される経過措置がある。
また、国民年金から支給される老齢基礎年金も、65歳前から受給できるように「全部繰上げ」か「一部繰上げ」を選択することが可能。

6 短時間労働者(パート)等の社会保険の適用拡大

今までは週30時間以上働く方が厚生年金保険・健康保険(社会保険)の加入の対象であったが、2016(平成28)年10月からは従業員501人以上の事業所(特定適用事業所)で週20時間以上働く方などにも対象が広がり、より多くの方がより厚い保障を受けることができるようになった。

お問い合わせはお気軽に!

ご不明・ご不安な点など、
何でもお気軽にお問い合わせください。

TEL: 093-981-0244 093-981-0244
営業時間: 10:00~19:00 不定休(カレンダー参照)