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人事・労務管理とキャリアコンサルティング 1

人事・労務管理とキャリアコンサルティング

(1)人的資源管理(Human Resources Management:HRM)
経営資源を構成する要素は、「人」「物」「金」「情報」であると言われている。
この4要素をを組み合わせることにより、経営目標を達成することができる。
しかしながら、企業経営活動を担うのは「人」であることから、最も重要な要素は「人」であり、その「人」をいかに有効活用するかが企業目標の達成に大きく影響を及ぼす。

「人的資源管理論」G.ベッカーT.W.シュルツらの「人的資本論(Human Capital)」J.B.バーニ―らの「資源ベース理論(Resource-based View)」の影響を強く受けている。

「資源ベース理論」の考え方では、資源は「有形の資産」と「無形の資産」に分けて捉えられている。
「有形の資産」とは、工場や機械設備などの物的な資産、賃金、特許などであり、市場で購入することが可能だが、競合企業による模倣・追随も容易であることから、長期的な競争優位の源泉とはなりにくい資源であるといえる。
一方、「無形の資産」とは、競合企業と異なる組織構造やマネジメントシステム、高い能力やスキルを有する人的資源など、形として明らかにすることや、それを具体化に説明することさえ難しいものである。
市場からの調達も困難である反面、競合企業に模倣されにくい資源であるといえる。
当然、これらの資産は会計帳簿に計上できるものではない。

「資源ベース理論」で重視されるのは、「無形の資産」であり、それこそが持続的な競争優位の源泉であるとして、4つの条件(VRIOフレームワーク)をあげている。
①付加価値を生む資源(valuable)であること
②稀少な資源(rareness)であること
③競合企業によって模倣されない資源であること(imitablety)
④組織(organization)であること

人的資源こそが企業目標を達成するための最大の資源であり、経営資源としての人材を活用し、その能力の開発に関心を向けられるのが「人的資源管理」であり、人を重要資源と捉えながら、募集・採用、配置・異動、教育・訓練、評価、キャリア開発などの組織が行う管理施策全般のことをいう。
一見、従来からの人事労務管理と同様な内容に見えるが、その違いは大きい。
従来からの人事労務管理は、基本的には組織目標の達成のために組織主導で行われることに重点を置いていることに対し、「人的資源管理」は個人のキャリア形成を主要な目的として、計画的、組織的に行うことに重点を置いている。

❶マズローの「欲求5段階説」
マズローは「人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されており低階層の欲求が充たされるとより高次の階層の欲求を欲する」という「欲求5段階」を唱えた。
最下層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、寝たいなど)であり、この欲求が充たされれば、次の階層の「安全欲求」を求める。
第二段階の「安全欲求」には、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康など)など、身の安全を守りたいという欲求を意味する。
「安全欲求」を充たすと第三段階である「社会的欲求(集団に属したり、仲間が欲しくなったり)」を求める。この欲求が満たされないと、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなるといわれている。
ここでの欲求は、「外的な欲求を充たされたいという思い(欠乏欲求)」から出てくるものである。
更に上位に位置する「尊厳欲求(承認欲求)」(他社から認められたい、尊敬されたい)という欲求が芽生える。
ここからは「内的な心を充たしたい(成長欲求)」という欲求に変化する。
最後に最上位の「自己実現欲求(自分の能力を引き出し創造的活動がしたいなど)」が生まれる。

❷X理論・Y理論
マグレガーは、マズロー「欲求5段階説」に影響を受けながら、「Y理論」を提唱した。
「本来、人間は働くことが嫌いであるから、組織の目的を達成するためには人間の統制・管理が必要であるという理論(X理論)」に対し、「本来、人間は働くことに喜びを感じているので、組織の目標達成のために人間は進んで行動を起こし問題解決する存在である。よって企業は従業員の自主性を尊重し、組織繁栄のために協働できるよう管理をする必要がある」というY理論をうち立てた。
まさに個人の主体的なキャリア形成を支援する「キャリアコンサルティング」の基本理念と相通ずるものがある。

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