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キャリア形成等の教育・普及 学校教育制度の現状と課題

学校教育制度の現状と課題

学校教育においては、社会・職業との関連や実践性という面で多くの課題が存在している。
例えば、(財)日本進路指導協会の調査報告書によると、高校生が進学を希望する理由として最も多いのは「将来の仕事に役立つ専門的知識・技術を習得したいから」とあるのに対し、約4割の学生は「将来の仕事に関連する知識や技能」の習得について「これまでの授業経験は役立っていない」。約8割の学生は「自分の実力は不十分」と回答している調査があり、学生のニーズに対応した職業教育が十分に提供されているとはいえない状況である。
これは、仕事や職業に必要な力が、学校教育の中で十分にいくせいdきていないという問題を示しており、仕事や職業に必要な力と、それを学校教育の中でどのように育成するのかを明らかにすることが課題となっている。
また社会全体の問題としては、職業に関する教育についての認識不足を挙げることができる。
この背景には、例えば、「学校教育では共通の教育内容を平等に学ぶべきであり、早期の進路分化は適当ではない」という考え方や、「職業に必要な専門的な知識・技能は、就職後の企業内教育・訓練を通じて育成すべきである」という考え方が根強く存在していることが指摘されている。
その結果として、学生は学校教育の中で、自らの将来の生き方・働き方等について真剣に考える機会をもたず、従って、仕事や職業に必要な知識や力を十分に育成することなく、将来に向けて安易な選択をするなどの傾向がみられる。
これは、若年者の失業率の高さや非正規雇用の増加、無業者の存在等の問題にもつながっていると考えられる。

学校教育において、学生が働くことへの関心や意欲を高め、職業人とっして必要な能力や職業意識・職業観を身につけることで、社会的・職業的自立へと歩みを進め、学校から社会・職業に円滑に移行できるようにすることが重要である。
さらに、中途退学者無業者など、学校から社会・職業への移行が円滑に進まなかった者に対して、学び機会を提供し、社会に挑戦していくための支援を行う場としての、学校の役割の重要性が指摘されている。
生涯にわたる学びの支援を図るうえでも、学校教育制度や学校教育の内容を・在り方を見直していくことが、重要な課題となっている。

教育基本法等の改正と教育振興基本計画

2006(平成18)年に、約60年ぶりに教育基本法が改正され、これからの教育のあるべき姿、目指すべき理念が明らかになった。
「教育の目標」には、「知・徳・体の調和のとれた発達」が新たに規定され、さらに「職業生活及び生活との関連を重視し、勤労を重んじる態度を養うこと」も盛り込まれた。
この改正を踏まえた2007(平成19)年の学校教育法の改正には、義務教育の目標の一つとして、「職業についての基礎的な知識と技能、勤労を重んずる態度及び個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うこと」が規定され、高等学校の目的に「心身の発達及び進路に応じた教育を行うこと」が規定された。
さらに、確かな学力を育むにあたって重視すべき点として、①基礎的な知識及び技能の習得、②これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力その他の能力の育成、③主体的に学習に取り組む態度を養うこと、が明示された。

また、2008(平成20)年に策定された教育振興基本計画では、地域の人材や民間の力を活用したキャリア教育・職業教育、ものづくりなど実践的教育の推進、小学校段階からのキャリア教育、特に中学校を中心とした職場体験活動や普通科高等学校での取組みの促進、専門学校等における職業教育や、大学・短期大学・高等専門学校・専修学校等における専門的職業人及び実践的・創造的技術者の養成の推進などが盛り込まれている。

以上のように、教育基本法や学校教育法の改正により、職業や進路選択に関する内容が教育の目標や目的として新たに加えられ、教育振興基本計画でもキャリア教育・職業教育等の推進が盛り込まれている。
これらを踏まえ、学校教育は、学校から社会・職業への移行が円滑に進むように様々な課題を克服し、複雑化・多様化する社会の中で社会人・職業人として自立できる人材を育てるという社会的な要請にこたえていくことが求められている。

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