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授業力と授業改善 2

授業力と授業改善 2

2.授業力向上のためのワークショップ型研修
(1)ワークショップ型研修とは

校内研修としては、相互の指導案検討や授業後の協議会、または教育委員会による初任者研修、十年次研修などが実施される。
従来は、研修というと、講師による講義形式のものや、前述したような授業後の検討会が多かった。
ワークショップ型研修では、全員参加のもとで、数人の小グループによる作業や意見交換といった体験的活動を大幅にとりいれる(村川、2010)。
内容としては、学校経営や生徒指導などもあるが、その中心となるのは、やはり授業検討会といってよいだろう。
ワークショップ型研修は、受講者の参加意識も高まり、満足度や充実感も非常に高いといわれている。
ただし、効果的な研修にするためには、十分な準備と、ファシリテーターと呼ばれる進行役の役割が重要である。
村川(2012)は、活性化・充実化のポイントとして、次のような点を挙げ、具体的な事例を紹介している。
①参加者全員が活躍できるように人数や構成を考える。
②課題に合ったワークショップ技法を考える。
③事前に課題を提示したり、資料や講演、事例発表を併用する。
④問題の整理に終わらずに必ず解決策を明確にする。
⑤ワークショップ以外のさまざまな手法を併用する。
⑥ワークショップの前に、ゴールイメージとプロセスイメージを提示する。
⑦余裕のある時間設定を行い、時間管理を徹底する。
⑧ワークショップの成果の共有化を図る。
⑨校内研修と自己研修をつなげる。
⑩一人一研究の成果や課題を学校全体に拡げる。
⑪校内においてコーディネーターとファシリテーターを育成する。
⑫研修グッズや研修マニュアルのパッケージ化を行う。

(2)建設的な授業検討のために

ワークショップ型の授業検討会が、どれだけ建設的なものになるかは、単にどういう形式や手順で行うかというだけで決まるわけではない。
授業者、ファシリテーター、参加者メンバーの心構えが極めて重要である。
ワークショップ型授業研究の7手法
1.KJ法
2.短冊法
3.指導案拡大シート
4.マトリクス法
5.概念化シート
6.カリマネモデル拡大シート
7.高志小方式

(3)三面騒議法による授業検討

「教えて考えさせる授業」で使われるワークショップ型の授業検討会に三面騒議法がある(「騒議」は活発に議論するという意味の造語である)。
これは、「良いと思った点」、「問題点と改善案」、「応用できそうなこと」をそれぞれ三色の付箋に記入し、4段階の授業展開に沿って議論し、集約していく方法で、各地の授業検討会で使われ、その有効性が確認されている。
実際の手続きとしては、まず「授業参観フェイズ」で、授業(あるいは授業ビデオ)をみて、付箋に記入するところから始まる。
参加者は、良いと思った点と、疑問・批判とをバランスよく、遠慮なく提出することが求められる。
授業が終わり、協議会に入ると、「グループ討議フェイズ」になる。
参加者は、4~6人程度のグループにわかれ、ポスターに付箋を貼り付けていく。
ポスターは、大きな模造紙を折って4分割し、①教師からの説明(予習もここに含める)、②理解確認、③理解深化、④自己評価・その他、という授業展開に応じてわけておく。
それぞれの参加者は、貼った付箋のコメントをもとに、グループ内で意見をひととおり述べていく。
意見交換をしつつ、集約された意見を台紙にフェルトペンで書き込む。
異なる意見が併記されることがあってもよい。
次に、全体での「発表・討論フェイズ」に移る。
できあがったポスターや黒板や壁に張り出し、ファシリテーターの司会のもとで、グループの代表者が集約された意見を発表する。
ファシリテーターは、論点になりそうな点について、授業者からの説明や意見を聞き、他の参加者からも意見を求める。
また、発表された意見以外にも重要な論点がある場合には、授業者、参加者、ファシリテーターから補足する。
最終的には、応用できそうなことにも議論が向かうようにしたい。
さらに、「余韻フェイズ」と称して、可能な場合には、次のようなところまでもっていくこともある。
これは、せっかく出た多様な意見を無駄にしないためにも、意義のあることだ。
・ポスターは、付箋を貼ったまま、職員室等共有できる場所に張っておき、お互いの意見を参照し合う。
・授業者を含め、参加メンバーそれぞれが、授業とその検討会から得たポイントをまとめる。

①観察視点の確認
②観察記録のメモ
③観察メモの付箋への転記(サインペンできちんと書く)
④サインペンで文章記述(厚手の紙に貼っておくと便利)
⑤記述内容を各自紹介しながら順次整理
⑥付箋の構造化(他の手法の分析と観察)
⑦分析結果の発表と共有化(代表発表と全員発表)

(4)三面騒議法の実施を通して

ワークショップ型授業研究の利点
❶限られた時間の中で、全員が意見を述べることができる。
❷若い教師や教科が異なる教師も意見を述べやすい。
❸授業のよさや成果・問題点に、助言や改善策がバランスよく出される。
❹授業参観の観点に沿って検討がなされる。
❺成果や課題が形となって残る。

ワークショップ型授業研究の学びの7段階
❶主体的・分析的な観察
❷観察コメントの言語化
❸記述内容の比較・検証
❹付箋の整理・構造化
❺分析結果の他者への解説
❻他の分析結果の視聴
❼授業研究の自己の省察

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