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偏見の心理 3

偏見の心理 3

3.その後の研究の展開と現状、他の研究との関連
(1)認知バイアス

オルポート以降は、偏見の認知的要素を明らかにする傾向が強まり、カテゴリ化に伴って生じるさまざまなバイアスの存在が、洗練された研究手法を通して実証されていった。
(a)強調効果
強調効果とは、異なるカテゴリに含まれる対象どうしの差異を実際よりも大きく、同じカテゴリに含まれる対象どうしの類似性を実際より高く(差異を小さく)強調して知覚する傾向である。
オルポートによって指摘されたこの効果は、その後タジフェルらの実験によって実証され、近年では、不慣れな課題をするなどの不確実性の高い状況において起こりやすいことが示されている。
(b)錯誤相関
ある2つの事柄が、実際には関係していないかもしれないが、関係していると捉えられることがある。
これを錯誤相関というが、社会心理学においては、人数の少ない集団(少数派集団)に対して事実無根なステレオタイプが形成される原因の1つとして重視されてきた。
少数派である珍しい人たちが珍しい行為をすることで、それらの結びつきが強く知覚されれてしまうのである。
この現象は好意の良し悪しに関係なく生じることが実験室において示されている。
(c)集団等質性
判断対象となるカテゴリのいずれかに自分が含まれるときには、自分が所属する集団(i,e,,内集団)と所属しない集団(i,e,,外集団)の間で差異が強調されることになる。
その1つが、集団内のメンバーどうしの類似性の知覚であり、相反する2つの効果の存在が知られている。
1つは外集団等質性効果であり、内集団に比べ、外集団のメンバーどうしには似ている人が多いと捉える傾向である。
もう1つは内集団等質性効果であり、実験室においても現実場面においても比較的頑健に確認されるのは外集団等質性効果であるが、内集団が少数派であるときに自己や脅威にさらされているときには、内集団等質性効果が生じやすい。
(d)集団間バイアス
内集団と外集団が区別される際には、自分ないしは内集団の価値を抑制しようとする過程も関わってくる。
人は通常、自分ないしは内集団の価値を高めようとするため、そよ集団よりも内集団に好意的な反応をする傾向がある。
この傾向は、集団間バイアスないしは内集団バイアスと呼ばれ、多くの研究を通して頑健性が確認されている。
たとえば、古典的な実験研究では、集団としての条件を最小限しか満たされない集団(最小条件集団)にランダムに割り当てられたときですら、実験参加者は外集団よりも内集団のメンバーに多くの報酬を分配する効果が得られている。
ただし、社会から否定的なステレオタイプをもたれる集団(スティグマ集団)のメンバーに対して実験や調査をお粉合った場合には、内集団バイアスが生じにくく、反対に、内集団よりも外集団に好意的な反応をする傾向、すなわち、外集団バイアスが観察されることもある。

(2)現実の対人環境と認知バイアス

これらのバイアスが存在する事実に加え、現実の対人環境には、外集団に不利な方向にそれぞれのバイアスを助長する側面がある。
(a)強調効果
人は通常、外集団のことを内集団のことほどには知らない。
外集団メンバーと接する際には予測できないことが多く、その状況での不確実性の高さは強調効果を増大させる可能性がある。
(b)錯誤相関
外集団メンバーと接する機会は、一般に、内集団メンバーよりも少ない。
それとは別に、自分の身の回りで好ましくない行為を目撃する機会はこのなしい行為ほどにはない。
したがって、現実の対人環境で錯誤相関が生じるときには外集団と好ましくない行為とを結びつける機会が多くなる。
(c)集団等質性
内メンバーに接する機会が多ければ、メンバーを区別する必要が出てくるため、カテゴリではなく個人としてメンバーを捉えたほうが有益である。
反対に、外集団メンバーと接する機会は少なく、個人として相手を知ろうとする動機づけが弱いことから、外集団等質性効果が生じやすくなると考えられる。
(d)集団間バイアス
相互作用の相手が内集団メンバーであるということは、自分とその相手との長期的で互恵的な関係を予期させる。
互恵的な関係がないことを意識させると内集団バイアスは生じにくくなるが、現実の状況では内集団メンバーとの互恵的関係を意識させる状況が多く、結果的には内集団バイアスが生じやすい。

(3)接触仮説と集団間関係の改善

オルポートの接触仮説を基礎とする集団間関係の研究が、これまでにさまざまな状況で多様なアプローチを用いて行われてきた。
そこでは、接触仮説を支持しない結果も得られているものの、全体としては接触仮説が指示されることがメタ分析を通して確認されている。
どのような集団間接触から良好な集団間関係が生まれるかについてはいくつかのアプローチがある。
(a)脱カテゴリ化
相互作用する人たちが、集団どうしではなく、個人どうしの接触であることを重視し、相手を個人として捉えようとする。
ただし、集団の差異を意識させやすい目立つ手がかりを持つ外集団のメンバーと接触する際には、カテゴリを意識せずに相互作用することは難しい。
また、個人としての接触であるため、個人をサブタイプ化することで、外集団に対する偏見は維持される、あるいは、さらに強まる危険がある。
(b)再カテゴリ化
内集団と外集団とを区別するカテゴリ化ばかりでなく、それらを下位集団として内包する上位集団のカテゴリ化を促進する。
オルポート『偏見の心理』おいてこの考えを論じているが、その後、特定の側面を重視する次の2つのモデルが新たに提案されている。
(c)共通内集団アイデンティティモデル
このモデルでは下位集団メンバーとしてのアイデンティティを維持しながら上位集団メンバーとしてのアイデンティティ(共通内集団アイデンティティ)を持つことが重視される(二重アイデンティティ)
前者のアイデンティティがあれば、外集団を受け入れることで内集団や自己の価値が脅威にさらされることはなく、後者のアイデンティティがあれば、内集団メンバーに向けられる好意が、かつての外集団メンバーにも向けられ、そこから調和が高まると考えられる。
(d)集団間相互差異化モデル
このモデルでは、共通目標を達成する状況において各下位集団がそれぞれの役割を明確に持ち、下位集団どうしが協力的な相互依存関係を構築することが重要だとされる。
下位集団が相補的な関係にあることで、互いを尊重したかたちで集団間の差異化が行われ、外集団に対する偏見が全体として解消されると考えられる。

(4)偏見研究の広がり

オルポート『偏見の心理』の冒頭で、「この領域の研究ならびに理論は非常な勢いで発展しているから、ある意味でわれわれの説明の寿命は短いだろう」と述べている。
自己アイデンティティパーソナリティ偏見の関係については、オルポート以降も継続して研究されている。
この20年~30年間ではとりわけ、偏見ステレオタイプの自動的な性質、個人あるいは社会による偏見の制御偏見を持たれる側の心理集団間接触において見られる不安や脅威などの感情の役割ステレオタイプの内容といった研究への関心が高まっていた。
これらの研究を実施するにあたり、理論と方法も次々に新しいものへと発展している。

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