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後悔を好機に変える 2

後悔を好機に変える 2

2.研究、本の内容の紹介
(1)反実思考の機能

反実思考によって、現実に起きた出来事の意味が明確になる。
この働きは将来の出来事に対して備える行動を導く。
ある研究では学業達成もしくはアナグラム課題の結果に対する反実思考を操作したところ、事件参加者の成功行動への遂行意図が高まり、また実際に成功する行動が導かれた(1994)
つまり過去に対する反実思考は将来の行為に対する因果的情報を与えるのである。
なお、反実思考上方比較下方比較があり、前者は実際よりも望ましい状況と比較することを指す。
対照的に後者は実際よりも望ましくない状況と比較することである。
たとえば100点満点の学業試験において80点という結果となった場合、「試験日までもっと勉強をしていたらもっと高い点数が取れただろう」と考えることを上方比較、「試験日まであんなに勉強しなかったらもっと低い点数になっていただろう」と考えることを下方比較という。
上方比較の反実思考をした場合、今回の試験準備までに対しては後悔感情が生じるものの、次回の試験では今回以上にもっと勉強時間を長く取ろうとするかもしれない。そのことで次回の成績が良くなれば、結果的に後悔が活かされたことになる。
他方、下方の反実思考は肯定的な感情を生じさせると考えられる。

(2)後悔感情
上方の反実思考は物ごとを改善させようとする意図をもたらす一方、後悔といった否定的感情を生じさせる。
ただし、後悔感情は対処次第で人生に有益に作用するのである。
また人間には心理的免疫システムが備わっており、ネガティブ感情に対してそれを緩和するさまざまな方略が取られる。
なお、後悔は、行為後悔非行為後悔の2つに区分することができる。
前者は現実に自分がとった行為に対する後悔であり、後者は自分がとらなかった行為に対する後悔である。
ギロビッチメドヴェクの研究によると、行為後悔は少し前の出来事に対して生じることが多いのに対し、非行為後悔は長期的に出来事を振り返ったときに生じることが多かった。
またとらなかった行為に対する後悔のほうが長く続くことが示された(1995)。
この結果を心理的免疫システムの働きから解釈することが可能である。
すなわち行為して失敗したことに対しては、その好意を合理化したり、それほど結果が否定的ではないと再解釈したりすることで、自分へのネガティブな影響を小さく見積もることができるのである。
他方、行為しなかったことに関してはこのようなシステムは作用せず、結果として後悔感情が長く持続してしまうのであろう。
後悔と同様、ネガティブな感情価を持つものとして落胆動揺という感情がある。
これらの感情も出来事の否定的な状況や結果が明らかになったときに生じると考えられるが、後悔感情とはどう異なるのだろうか。
この点に関しては、制御焦点に関する研究知見との関連を検討する必要がある。
制御焦点に関する研究では、促進焦点は望ましい結果を手に入れるための目標への遂行に焦点を当てることであり、抑止焦点は望まない結果が生じないことに焦点を当てることとされている。
そして促進の失敗は落胆感情を、抑止の失敗は動揺感情を生じさせる(1997)。
こうした感情と反実思考との関係について検討した研究では、反実思考を操作してもこれらの感情の評定には影響がも認められず、対照的に落胆感情動揺感情を操作するとそれぞれ非行為後悔行為後悔が生じた。
この結果から、動揺反実思考を活性化させるが、反実思考の結果ではないことが示唆される。

(3)反実思考の生起と回避

それでは反実思考が生じやすい状況はどのようなときだろうか。
反実思考”もう少しで”何かがうまくいったり、失敗してしまったりする際によく生じると考えられる。
反実思考と司法判断について検討した研究では、空き巣の反抗が生じた時点で住人たちが旅行に出かけている最中、もしくは帰宅する直前操作したシナリオを実験参加者に提示して刑罰の重さを判断させた。
その結果、家族の帰宅直前に犯行が行われていた場合に罪が重いと判断された(1993)。
この結果は、”もう少し”早く帰宅していたら空き巣被害を防げたかもしれないという反実思考が生じたためと解釈できる。
つまり、犯罪が起こる可能性は実際には同一であったにもかかわらず、帰宅直前に生じた場合にはそれを防ぐことができた可能性が大きく見積もられ、その結果犯罪に対して重い刑罰が判断されたのであろう。
また、日常の行動と異なる行動を取って否定的な結果となった場合にも反実思考が生じやすい。
反実思考と同様、出来事の結果が明らかになったあとに生じる思考に後知恵がある。
これは”もともとそのような結果が起こることがあらかじめわかっていた”と考えることであり、こうした思考のゆがみ後知恵バイアス(hindsight bias)と呼ばれている。
こうした事態を回避するためにローズが挙げていることが3つある。
第1に焦点化しないこと、すなわち1つのことばかりに目を向けずに視野を広げることである。
第2に他の有効な理由を探すことである。
先述したように人はもっともらしい説明を思いつくとそれに固執する。
最初に浮かんだ説明以外にも理由を探すことが必要であろう。
第3に自動的に生じる判断の歪み(バイアス)を警戒することである。
これまで見てきたように、本来のことと関係のないこと(たとえば”もう少しで”といったことや非日常性)によって因果の判断は影響を受けてしまう。
こうしたバイアスがあることを知り、それを警戒することで判断は歪みにくくなる(修正される)可能性がある。

(4)日常生活の中での反実思考

店員は顧客がもともと購入しようとした考えていた商品よりももっと良い商品(当然高価格)を顧客に示す。
この行為は、対比により最初買おうとしていた商品が手頃価格思えて購買意図を高めることを目的にしている。
下方の比較対象になるからである。
対照的に先に良くない質のものを顧客に示したあと、良いものを見せるテクニックもある。
いずれの場合も同じ対比のトリックを用いている。
選択肢の数も反実思考と深く関わる。
アイエンガーレッパーの研究により、選択肢が多いことが必ずしも消費活動に結びつかないことが明らかになった(2000)。
反実思考は、上記のように人の意思決定に影響を与えるばかりでなく、運命や迷信の信じやすさにも影響を与えている。
自分が想定していたことと異なる事態が生じた場合に、より反実思考が用いられるようである。
ただし、そうした反実思考が役に立つのは自分のとった行為に関してであって、その場合には「もっと気をつければ良かった」などと思うから次の機会への戒めとなる。
他方、こうした自分自身がとった行為でないことに関しても反実思考が生じる例がある。
たとえば自己や災害の生存者が罪悪感から逃れられない場合、反実思考をいくら繰り返しても出来事を理解することはできないだろう。

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