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それでも人は、楽天的な方がいい 3

それでも人は、楽天的な方がいい 3

3.その後の研究の展開と現状、他の研究との関連
(1)ポジティブ・イリュージョン仮説への反論

人は、自己の実現を正確に捉えているからでなく、自己を現実より少しポジティブに認識しているからこそ適応的に社会生活を送ることができるというテイラーの主張は、これまでの常識に異を唱えるものであり、それに対する反論も寄せられている(2007)。
特に、①健康な人は常にポジティブ・イリュージョンを示すのか、②ポジティブ・イリュージョンを持つことが心身の健康にネガティブな影響を及ぼす可能性はないのかという2点については、現在でもさまざまなかたちで議論が続けられている。
たとえば①については、健康な人が常にポジティブ・イリュージョンを示すわけではなく、文化的背景やそのときの状況によって、イリュージョンの程度は大きく左右されるという反論が寄せられている。
②については、ポジティブ・イリュージョンが現実に対する危機感を低下させ、適切な防衛や予防行動となるといったネガティブな結果も報告されている。
また、ポジティブ・イリュージョンを持たず、自己の現実を悲観的に捉える傾向を強く持つ人であっても、最悪の事態に備えて入念な準備を行うことで、成功の確率を高めることができるという研究結果もある(2001)。
このように、ポジティブ・イリュージョンが心身の健康に及ぼす影響は、状況に応じて変化しうるため、イリュージョンを持つことが心身の健康をめざす上での唯一も手段とは言えない。
しかし、自己の現実をポジティブに認識することが、対人関係および課題に対する積極性やその問題に粘り強く向き合う姿勢を引き出し、それが結果的に心身の健康状態の向上につながることは多くの実証研究から支持されている。

(2)ポジティブ心理学・健康心理学との関わり

社会心理学の領域においても、心身の健康を主要なテーマに捉えた研究は、ポジティブ・イリュージョンに限らず、古くから行われてきた。
マーティン・セリグマンによる学習性無力感理論などはその代表例であり、ここでは一般の人が示すネガティブな思考方法と心身の健康状態の関係が検討されている。
アメリカ心理学会(APA)の会長になったセリグマンは、1998年に行われたAPA総会の講演で、私たちの心が示すネガティブな側面の改善のみに焦点を当てるのではなく、ポジティブな側面にも目を向けそれを伸ばしていくことこそ、私たちの幸福感やクオリティー・オブ・ライフ(QOL)を高めるためには重要であると指摘した。
このように、私たちの心身の健康を損なう「弱み」ではなく心身の健康を増進させる「強み(human strengyhs)に着目し、その働きを検討していくという運動は「ポジティブ心理学」と総称され、心理学の各領域を横断するかたちで研究が進められている。
テイラーによる「ポジティブ・イリュージョン」の研究も人が持つポジティブな認識の影響に焦点を当てていることから、現在では、ポジティブ心理学の文脈で取り上げられることが多い。
また、ポジティブ・イリュージョンの研究は、心の健康だけでなく、身体的健康に関連する変数への影響も検討していることから、「健康心理学」のつながりとも深い。
健康心理学は、1978年にアメリカ心理学会の一部門となったことを契機に確立した心理学の応用分野であり、
①健康の維持・増進
②疫病の予防・治療
③疾病の原因の究明
④ヘルスケア・システム及び健康政策の改善などへの貢献をめざしている(1980)。
日頃の心身の状態や、行動習慣の積み重ねによって発症率が大きく左右される。
そのため、病因を特定し、それを速やかに取り除くことを目的とした治療的アプローチではなく、適切な行動習慣を毎日の生活の中で維持してもらうことを目的とした予防的アプローチの重要性が高まっている。
そのため、ポジティブ・イリュージョンのように、心身共に健康な人が通常備えている認識の内容を知り、適切な行動習慣の形成に積極的に役立てることは、健康心理学の重要な課題となっている。

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