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知覚のしくみⅠ-モノが見える不思議ー1

知覚のしくみⅠ-モノが見える不思議ー1

1.個人が経験する「世界」とは

2.脳での視覚情報処理経路
(1)眼球から脳へ

網膜を出発した視神経は、頭蓋骨のちょうど中心付近で半分だけ交叉して(視交叉)、視床にある外側膝状体へと投射する。
そして、そこでの処理を受けた後、視覚の情報は大脳の後頭葉にある一次視覚野へと送られる。
交叉するのが両眼の網膜の鼻側領域(網膜への投影像は上下左右反転するので、視野でいえば外側視野からの光を受ける領域)にある神経節細胞の軸索だけなので、両眼の右視野の情報は左脳に、左視野の情報は右脳に送られる。

視野内で近接する受容野を担当する細胞は、一時視覚野内でも近い位置に配置されている。
言ってみれば、一時視覚野は視野の地図にもなっているわけだが、この地図は歪んでおり、中心窩付近を担当する領域が一番広く、視野の周辺に行くほど担当する領域面積が狭い。
このことは、私たちが見つめるとき、そうでないときよりも多くの神経細胞がその解析に関わっていることを示している。

【一時視野の細胞の特徴】
・特定の方位の線分に対して選択的に反応する=方位選択性
・どちらの眼からの信号により強く反応するか決まっている=優位眼

(2)一時視覚野のハイパーコラム

一時視覚野の地図は、視覚野の同じ位置に受容野を持つ神経細胞が柱上に集まった、ハイパーコラム(hypercolumn)と呼ばれるパッケージから成り立っている。
一時視野の神経細胞の多くは、受容野内に出現する特定の傾きを持つ線分やエッジ、縞に対して強く反応するが、これらの細胞は不規則に散らばってているのではなく、同じ傾きの線分等に反応する細胞が集まってコラムを形成している。
また、多くの神経細胞は両眼の視野に受容野を持つものの、より強く反応する眼(優位眼;dominant eye)が決まっていて、この優位眼によってもコラムが分かれている。
ハイパーコラムとはコラムが集まったもので、1つの方向には、反応する傾きが0~180度まで、少しずつずれたコラムが規則的に並んでおり、それと直行する方向に優位眼の異なるコラムが並んでいる。
なお、各コラムには、受容野内に現れた色や運動の解析に関わる細胞も含まれている。

(3)モジュール構造と2つの伝達経路

一時視覚野で基礎的な解析を受けた後、輪郭線(形態)や運動、奥行き、色や明暗などの情報は、それぞれ異なる大脳の領域で別々に処理される。
つまり、それぞれの情報はある程度独立的な基本部品(モジュール(module)と呼ばれる)で処理されている。
大脳皮質における視覚情報の伝達経路では、各モジュールで解析された情報は、大まかにいって、2つの経路に分かれて解析が進む。
頭頂葉に向かう経路では、「モノがどこにあるのか」または「モノが何であるのか」に関する処理が行われていると考えられている。

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