北九州市の心理カウンセラー/アサーションの表現2
前回では非主張的自己表現を見てきました。
例えば、次の状況に出会ったとき、あなたはA、B、Cのどれに近いコミュニケーションをしているでしょうか。
「今日は、地元から出てきた友人と夕食する約束をしている。仕事も早く切り上げられそうなので、そろそろ退社しようと思っていたところ、上司から、『いま急に、部長から得意先に提出した資料に追加のデータが必要だと言われた。担当だったあなたに頼みたい。2時間もあればできると思うので、今日中に作ってくれないか』と頼まれました」
A:「はい、わかりました」
B:「急に言われても、無理です」
C:「急なんですね。実は今日は地元から出てきた友人と夕食をすることになっています。明日の朝まで待っていただけるよう部長に頼んでくださいませんか。間に合わせますので」
Bは攻撃的自己表現です。
一方的に、問答無用で「無理だ」と断っています
自分を主張して相手を押さえ込み、その結果、相手を無視することになる言動です。
相手の言い分を聞かず、一方的に自分の言い分を通そうとする姿勢や態度があります。
巧みにおだてて用事を言いつけ、断れないよう操作するなども攻撃的自己表現です。
大声で怒鳴って命令しなくても、一方的に自分の思いを通そうする言い方は攻撃的でしょう。
この表現にも個人的な背景があります。
わがままで、自己本位、自分は正しいと思い込み、相手に勝ちたいという欲求が強いと攻撃的になりがちです。
社会的背景としては、地位、役割、権力、年齢などが上で、人間として対等な関係を無視・軽視し、強い者が弱い者に対して優位な立場や力を無意識に行使する場合です。